カルフォルニア大学バークレー校で開発された一次元粒子シミュレーションコード(PDS1)を改良し、球形IECF装置の放電特性を解析しています。 この計算コードは空間1次元・速度2次元で荷電粒子の座標や速度などを求めることができます。さらに、荷電粒子とバックグラウンドガス粒子の間での衝突過程を再現することができます。 実験とシミュレーションの比較により、実験では直接計測できないようなミクロな現象について理解を進め、装置改良を進めることができます。これまでに、本コードを用いた計算により、@中心部付近の電位が数nsという短い周期で振動していること A低ガス圧においては放電がイオンの中性化と高速中性粒子の再電離のループにより維持されていること Bイオンによる核融合反応が陰極近傍にピークを持つこと などが明らかになってきました