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トップ > 最先端重点研究クラスタ > エネルギー社会・経済グループ > エネルギー社会・経済研究グループ 2009年度成果

エネルギー社会・経済研究グループ

(1)生産・消費・廃棄サイクルを通じたエネルギー効率の根本的改善策の検討

(経済研究所)一方井誠治

平成21年度の目標

生産・消費・廃棄を通じたエネルギー効率の根本的改善可能性について、日本のケースに着目してその要素を整理し表にまとめるとともに、その一部について改善可能性の定量化を試みる。

研究成果

資源・エネルギー効率の複合的な改善にかかる整理表の作成

「移動」、「食料」、「冷暖房」、「情報の取得」「照明」に関する資源・エネルギー効率の向上可能性の分析を行い,整理表を作成した。「移動」については、既存の各種交通手段について、移動距離、交通手段、乗車定員、燃費、軽量化、カーシェアリングなど各要因の効率向上の可能性について検討した。「情報の取得」については、ICT(情報技術)によるネットワーク社会のイノベーションとして、電子ブック(キンドルなど)や電子新聞など、読書スタイルの変化による資源効率の向上の可能性について検討した。「食料」については、各種食料の種類の選択、生産方法、輸送、廃棄処理の適切な組合せによる効率向上の可能性について検討した。「照明」については、照明の適切なニーズ、局所照明、電球の選択、人感センサーのそれぞれの組合せによる効率向上の可能性について検討した。「冷暖房」については、衣類、住宅の断熱化、パッシブソーラ設計、暖冷房機器の選択の組合せによる効率向上の可能性について検討した

1)部門別のエネルギー効率の改善の可能性の整理表の作成

現行のエネルギー利用分野に沿って、産業、家庭、業務、運輸の各部門に注目して、再生可能なエネルギーの利用拡大を検討し、総合的なエネルギー利用効率向上の可能性を、機器効率の技術的向上、社会システムの改善、ライフスタイルの改善の3つの視点から整理して、改善の可能性を取りまとめた。

2)エネルギー効率改善可能性の試算

1)の調査で整理された表に基づき、「移動」と「情報」に関して、改善可能性の定量化について試算した。

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