エネルギー科学研究科では、今年度も令和3年11月13日(土)に公開講座を開催します。皆さま是非奮ってご参加ください。
参加無料事前申込必須(定員450名)
事前申込期限:令和3年11月7日(日)
申込はこちら
https://zoom.us/webinar/register/WN_1G00VfQyReOdSuvSNiUIGQ

『大気環境を考える』~環境と調和した持続可能な社会構築に向けて~

開催日時: 令和3年11月13日(土) 13:00~16:00
開催場所: オンライン開催(「Zoomウェビナー」を利用)

スケジュール:
13:00 ~ 13:10 エネルギー科学研究科 研究科長 挨拶
13:10 ~ 13:55 講演1 亀田 貴之 先生 (エネルギー社会・環境科学専攻)
講演題目 「大気環境と化学反応 -空に漂う小さな粒子の上で起こっていること-」

 PM2.5に代表される微小粒子状物質や窒素酸化物(NOx)など、大気汚染物質の多くは化石燃料の利用をはじめとした人間活動に伴って発生します。一方で、大気中には花粉や黄砂といった自然起源の粒子状物質も存在しています。発生源の異なるこれらの物質が大気中で遭遇すると化学反応を起こし、より有害な物質へと変化する恐れがあることがわかってきました。このような大気中における化学反応の詳細を明らかにすることは,環境中の化学物質が我々の健康や暮らしに及ぼす影響を評価し、安全・安心な社会の実現を目指す上でも重要です。本講演では大気汚染物質の相互作用をテーマに、最近の研究例を交えてお話しします。
14:00 ~ 14:45 講演2 柏谷 悦章 先生 (エネルギー応用科学専攻)
講演題目 「CO2削減問題と水素製鉄の可能性

世界のCO2排出量は、2019年で約330億トンです。そのうち日本は3.1%の約10.3億トンを排出しています。日本の分野別でみると、産業分野のCO2排出量は35%です。また、鉄鋼業とそれ以外の産業に分けると、それぞれ14%と21%となり、鉄鋼業一つの分野でのCO2排出量が如何に多いかがわかります。しかし、日本の鉄鋼業は、オイルショックなどの危機を多く乗り越え、世界で最もクリーンでCO2の排出量の少ない鉄を生産しています。この数値が意味するところは、如何に我々の生活が「鉄」に依存しているかということであります。同時に、鉄鋼分野におけるCO2削減は少量でも日本全体に貢献することを意味します。
しかしながら、2050年を目指したカーボンニュートラル社会の実現には、現在の炭素を使う製鉄プロセスでは不可能です。そこで水素還元を用いた「水素製鉄の実現」が重要となるわけです。本講座では、水素製鉄のメリットと実現のための課題について紹介します。
14:45 ~ 15:00 (休憩)
15:00 ~ 16:00 講師を囲んで